LINK FACTORY
2020.11.04
「社会は働く一人一人の思いでつくられている」。
社会の担い手となる学生たちへ、経済者が伝えた言葉に、企業がキャリア教育に取り込む理由や多くの若者が模索する「なぜ働くのか」「なぜ学ぶのか」という問いへのヒントを感じた。
私たちは、複数の企業と大学での出前授業やセミナーなどでキャリア教育に取り組んでいる。
多くの社会人が学生に語りかける事は、自身の仕事への思いや情熱だ。
「社会人の方が学生時代より圧倒的に楽しい。早く社会人になって社会を共に作つくろう」
「事業を通じて新しい価値観を創造したい」。
数々の困難を乗り越え、チャレンジし続ける経営者の未来志向の言葉に学生からは笑顔が垣間見られ、将来の希望を見いだす瞬間がある。
一方、スマホやSNSを使いこなし、大量の情報と触れる中で自己の在り方を模索する若者から大人が学ぶことも多い。「AIとの共存」「Society5.0」。新たな時代を象徴するキーワードは社会の変化だけでなく、個人の価値観や働き方にも多くの影響を与える。大人も未来を見いだにくい時代に、私自身はもちろん、幼い2児の父親として、この子たちと迎える社会がどうなるのか、楽しみと不安が交錯する日々である。
企業が、キャリア教育に取り組む理由の一つは、これからの時代や社会を若者と共に考え、模索するヒントを見いだすことではないか。「なぜ働くのか」と言う若者への問い掛けは、自身の仕事や価値観を見つめ直すきっかけにもなる。
キャリア教育は関わる全ての人にとって学びの宝庫である。私自身、毎日の仕事を通し、喜びや失敗、困難の連続だが、これからの社会をつくり出す一人として若者とともにチャレンジし続けたい。